AR Sandboxを作ろう!

::イントロダクションーそもそもの始まり::

AR SandboxIntroduction

Oliver Kreylos’ Homepageより

2015年に法政大学にうつってきて,社会学部の学部生,特に1-2年生という大学初学年に教えるようになった.これまでは主に地球科学を専攻する大学院生を相手に研究・教育を行ってきたが,そんな理系研究最前線環境からみれば,分野も対象も180度転換したといってもよい.

そこでまずつまづいたのは,講義や演習の前提となる基礎を共有できていない(あるいは教える側が的確に把握できていない)ということであった.さらに,地球科学の基礎となるべき,実際の自然に触れる機会が,現カリキュラムではほとんど保証されていないという,制度上の壁にもつきあたることとなった.

転任してきて2年が経過し,地学や自然地理学の現象や概念を,実体験を伴わせつつ,初学者にも効果的に習得させられる方法はないものか,と思案してきたところ,Augmented Reality Sandboxの作成を思いつくに至った.

AR Sandboxのサイトをみると,チュートリアルが充実していて,使っているハードやソフトも特別なモノではなく,素人でも比較的簡単に作ることができそうな気配である.それならば,ゼミ生たちと一緒に作ってみたらどうだろう,そう思い立った.

実際のところ,うちのゼミ生たちは,私が自然地理学を専門していると知ってゼミに所属しているとはいえ,日常的に学んでいるのは社会学部の体系の中での科目群である.地理学科や地質学科の専門生ならば前提とできる基礎内容は期待できない.いや,それだからこそ,ARやVRの技術の可能性を試すよい実践課題にできるのではなか,と,逆の発想で考えることにした.

さらに,サイトにある世界地図をよく見ると,日本にはまだ一本もピンが打たれていない.日本で最初のピンをゲットできるチャンスでもある!

ということで,このサイトでは,文系学生たちが,AR Sandboxの構築とその実践に挑んでいく手探りの記録を残していく.願わくば,誰かが先に日本で最初のピンを刺してしまわないうちに,完成とお披露目ができますように.


本サイトは以下の構成からなる.

  • ビルドパート:AR Sandboxを作成していく実践記録
  • 解説パート:地学教育に活用されるAR/VRに関するレビュー記事
  • 邦訳パートAR Sandboxサイト(英語)の邦訳
  • Wiki:AR Sandbox用アプリケーションソフトや,機材調整方法のマニュアル・ハウツーなど

ということで,まずはビルドパートの「まずは道具だて」(2017.4.20のBlog記事)から順次読み進めていただこう.

関連記事

Posted by T. Gaki